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【医師が解説】マンジャロは何キロ痩せる?1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のリアルな体重変化と「効かない人」の共通点

[2026.04.29]

「先生、マンジャロって結局、何キロ痩せるんですか?」

外来でほぼ毎日、この質問をいただきます。

正直なところ、ネットを調べると「20kg減りました!」という劇的なビフォーアフターから、「全然変わらなかった」という落胆の声まで、振れ幅が大きすぎてかえって不安になる方が多いのではないでしょうか。

竹ノ塚駅前クリニック院長の中島義之です。

当院では内科の保険診療と並行して、自費でマンジャロをご希望の方のフォローも行っています。日々患者さんの体重推移を見ていると、ネット情報と実臨床の感覚には、けっこうな温度差があります。

今回は、世界の臨床試験データと、当院で実際に経過を診てきた患者さんたちのリアルな数字の両方から、「結局何キロ痩せるのか」「いつから効くのか」「なぜ人によって差が出るのか」を、できるだけ正直に、ごまかさずにお話しします。

5分で読めます。お時間がある時にどうぞ。


結論から:マンジャロで痩せる「現実的な数字」

先に答えだけお伝えします。

世界最大規模の臨床試験(SURMOUNT-5試験、2025年NEJM掲載)では、72週間(約1年半)の使用で平均約20%の体重減少が報告されました。

つまり、

  • 体重60kgの方なら → 約12kg減
  • 体重80kgの方なら → 約16kg減
  • 体重100kgの方なら → 約20kg減

これが「平均」です。

ただし、これは「最大用量まで増やして、約1年半続けた場合」の話。多くの方が気になるのは、もっと短いスパンでしょう。そこで、当院の患者さんの実感に近い数字に翻訳すると、こうなります。

期間 体重減少の目安 体感の変化
1ヶ月 2〜4kg 食欲が落ち着き、間食欲求が減る
3ヶ月 5〜8kg 服のサイズが変わり始める
6ヶ月 8〜12kg 健診の数値も改善し始める
1年 12〜18kg 体型・行動・自信が大きく変わる

もちろん、これはあくまで目安です。実際には、ストンと落ちる方もいれば、最初の1ヶ月はほぼ動かず2ヶ月目から落ち始める方もいます。

個人差は、はっきり言って大きいです。

では、なぜそうした差が生まれるのか。次にお話しします。


「いつから効くか」の本当のところ

多くの方が誤解されているのですが、マンジャロの効果は「体重」よりも先に「食欲」に現れます

外来でよく聞くのが、こういうセリフです。

「先生、これ不思議なんですけど…いつもなら絶対お代わりしてたカレーが、半分でお腹いっぱいになっちゃって。」

「コンビニで甘いものを買おうとして、なぜか手が止まったんです。」

「お酒を飲みたい気持ちが、なんかフッと薄れてて。」

これらは大体、初回注射から数日〜2週間以内に始まることが多い変化です。

体重そのものが目に見えて落ち始めるのは、人にもよりますが、4週目あたりから。これは「食欲が落ち着く → 摂取カロリーが自然に減る → その積み重ねが体重に反映される」という順序があるからです。

逆に言うと、最初の2週間で体重がほとんど動かなくても、食欲の変化を感じているなら、薬はちゃんと効いています。慌てなくて大丈夫。私が外来でいちばん伝えたいのは、この点かもしれません。


「効きにくい人」には共通点がある

これも正直にお話しします。

当院でマンジャロを使われた方を見ていると、明確に効きが緩やかな方がいらっしゃいます。完全に効かないというよりは、「平均より落ちにくい」という方々です。

共通点を挙げると、こうなります。

① 液体カロリーが残っている

カフェオレ、清涼飲料、スポーツドリンク、ジュース、エナジードリンク、加糖の缶コーヒー。

マンジャロは固形物への食欲を強く抑えますが、液体は意外と「するっと入ってしまう」のです。1日にカフェオレ2本+スポーツドリンク1本で、軽く500kcalを超えます。これがあると、体重曲線は明確に鈍化します。

② 極端に食べていない

「先生、ほとんど食べてないのに痩せないんです」という方。

実はこれ、痩せにくくなっている原因そのものであることがあります。摂取カロリーが極端に少ないと、体は「省エネモード」に入り、代謝が落ちるからです。マンジャロを使う期間こそ、しっかりタンパク質を取って筋肉を守ることが大事です。

③ 睡眠時間が5時間を切っている

睡眠不足は食欲ホルモン(グレリン)を増やし、満腹ホルモン(レプチン)を減らします。マンジャロが食欲を抑えても、睡眠不足が逆方向に引っ張り続けるので、効きが鈍ります。

当院では「マンジャロを始めるなら、睡眠も一緒に整えましょう」と必ずお伝えしています。

④ 運動ゼロのまま

マンジャロで減るのは脂肪だけではありません。残念ながら、筋肉も一緒に減ります

筋肉が減ると基礎代謝が落ちるので、減量スピードが頭打ちになりやすい。1日30分の早歩きでもいいので、必ず運動を組み合わせてください。

⑤ 用量が体に合っていない

マンジャロは2.5mgから始めて、4週間ごとに増量していくのが基本です。ただ、増量タイミング・最終的な維持用量は人によって最適解が違います。

ここは、定期的に医師がフォローしているクリニックでないと調整が難しい部分です。「打ちっぱなし」のクリニックで効きが悪いまま続けている方は、ぜひ一度ご相談ください。


外来での、ある患者さんの話

少し具体的な話をさせてください(個人が特定されないよう、複数の症例の要素を組み合わせています)。

40代の男性会社員の方。健診でHbA1c 6.2%の境界型を指摘され、奥様にも「お腹が出てきたよ」と言われ続けて、覚悟を決めて来院されました。BMI 29、体重88kg。

  • 1ヶ月後:「カレーを少なめに作るようになりました」 体重 −2.5kg
  • 3ヶ月後:「ベルトの穴がひとつ内側に」 体重 −7kg
  • 6ヶ月後:「健診のHbA1c、5.6%に戻りました」 体重 −11kg
  • 1年後:「もう打たなくても大丈夫そうです」 体重 −15kg

そして1年でマンジャロは卒業。今は月1回、体重と血圧のチェックだけで来院されています。本人いわく、「あの最初の数ヶ月で『食べすぎる自分』から距離が取れた。それが財産です」と。

これが、私たちが目指している「マンジャロの正しい使い方」です。


当院がお伝えしていること

マンジャロは強力な薬です。だからこそ、当院では「始めるとき」と「やめるとき」の両方を、医師が一緒に考えるようにしています。

ぜひ来ていただきたいのは、こんな方です。

  • 健診で「メタボ」「血糖値高め」「脂肪肝」と言われ、何か手を打ちたい方
  • 仕事と家庭で時間がなく、自力でのダイエットに何度も挫折した30〜50代の方
  • ご家族に糖尿病の方がいて、自分も将来が不安な方
  • 「打ちっぱなし」ではなく、医師にきちんと伴走してほしい方

逆に、こんな方には正直、おすすめしていません。

  • BMIが正常範囲(18.5〜25未満)で、健康上の問題がない方
  • 「とにかく今だけ痩せたい、生活は変えたくない」という方
  • 過去に膵炎・胆石症のご経験がある方

「自分はどっちだろう?」と思った方こそ、外来でお話を聞かせてください。マンジャロを使うべきかどうかを含めて、一緒に判断します


最後にひとつだけ

マンジャロは、「打てば誰でもラクして20kg痩せる魔法の注射」ではありません。

でも、これまで何度ダイエットを試しても続かなかった方にとって、「いつもの自分なら食べていた量を、自然に食べなくて済む期間」を作ってくれる、とても貴重なツールでもあります。

その期間に運動と食生活の習慣を整えれば、薬を卒業しても、体重は戻りにくくなります。

始める前に、その全体像を一緒に話せるかどうか。それが、私が思う「いいクリニック」と「そうでもないクリニック」の分かれ道です。

当院は、後者にはなりたくないと思っています。

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お電話でも承ります。お仕事帰りや週末もご来院いただけます。

竹ノ塚駅前クリニック 内科・小児科・皮膚科
院長 中島 義之


※本記事は2026年4月時点のエビデンスに基づき執筆。
※体重変化の数値は臨床試験データおよび当院での経験に基づく目安であり、効果を保証するものではありません。
※マンジャロの使用は医師の判断のもとで行ってください。

【参考文献】
Aronne LJ, et al. Tirzepatide as Compared with Semaglutide for the Treatment of Obesity. SURMOUNT-5. N Engl J Med. 2025;393(1):26-36.
Jastreboff AM, et al. Tirzepatide for Obesity Treatment and Diabetes Prevention. SURMOUNT-1. N Engl J Med. 2025;392(10):958-971.

マンジャロの効果と当院の診療

減量の程度には個人差があり、生活習慣の見直しと組み合わせることが大切です。竹ノ塚駅前クリニックでは、効果とリスクの両方をご説明したうえで自由診療として処方しています。→効果のご案内料金のご案内

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※マンジャロの肥満・ダイエット目的での使用は国内未承認(適応外)の自由診療(自費)です。当院は国内承認薬を国内の医薬品卸から仕入れています。同一成分の製剤は米国FDAで肥満症治療薬として承認されています。吐き気などのほか、まれに急性膵炎・胆石・腸閉塞などの重大な副作用が起こる可能性があります。ダイエット目的の使用で健康被害が生じても、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。

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