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子供の風邪

子供の風邪はクリニックに受診する最も多い理由の1つです。ここではよくクリニックで受ける質問についてお答えします。少しでもご不安の解消につながるとうれしいです。

原因

風邪はウィルスにかかって起こります。一般的には風邪にかかると免疫ができるのでそのウィルスの風邪にはかかりにくくなります。ただ風邪はたくさんの種類のウィルスが原因で起こります。代表的なライノウィルスという風邪ウィルスだけでも100種類以上あります。一度かかってその風邪ウィルスを勉強出来ても他の風邪ウィルスにかかって風邪をまた引いてしまいます。海外のデータでは大人では1年に2、3回、子供では1年に10回ほど風邪を引くと報告されています。子供は大人ほどたくさん風邪にかかった経験がないので風邪を引きやすいのです。感染経路については人を直接触ったり、風邪の人のせきやくしゃみ、鼻水でうつります。基本的にはキスではうつらないとされていますが、近距離での接触なのでウィルスを触ってうつることはあります。

 

症状

風邪の症状は症状としてはせき、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、発熱、だるさがあります。よくある風邪の症状は発熱、のどの痛み、だるさから始まります。その後少し遅れて鼻水が出て、最後にせきが数日遅れて出てくることが多いです。のど、鼻水、せきが3つとも同じ程度の強さで症状が出ている場合はほぼ風邪だろう、と話を聞いた段階で考えています。ただ症状やその強さは人によってバラバラで同じウィルスでも全く症状が異なりますのでそうでなければ風邪ではない、とはなりません。風邪が治るまでの期間は人それぞれですが、平均して大人で5日、子供で10日で治ります。ただ人によっては2週間ほど続いたり、咳だけ1ヶ月ほど続くことがあります。

 

検査

風邪ウィルスを検査する方法はありません。小児では特に風邪に似た症状であるインフルエンザ、新型コロナウィルス、RSウィルス、溶連菌、マイコプラズマ、hMPV(ヒトメタニューモウィルス)などは検査をすることができます。ただしRSウィルスは1歳未満のお子さん、hMPVは6歳未満で肺炎が疑われる方にしか保険適応での検査を行うことはできません。咳がひどい場合にはレントゲンを撮影することもあります。

 

診断

診断は症状や診察を踏まえて行います。医師が風邪と診断するには鼻水、せき、のどの痛みがある場合に考えます。その上で肺炎や中耳炎など合併症を引きおこしていないか確認しております。

 

治療

風邪に特効薬はありません。抗生物質は残念ながら風邪には効果がないのです。抗生物質が効くのはバイキン(細菌)に対してだけで風邪の原因であるウィルスには効きません。従ってよく病院で出される風邪薬は風邪が早くよくなる訳ではなく、今ある症状を楽にするために処方されています。

抗生物質について

抗生物質は風邪の時に頻繁に使っていると将来的に抗生物質が効かなくなる可能性があります。世界的な会議でも抗生物質が頻繁に風邪に使用されていることが問題視されており、将来はガンで亡くなる人より抗生剤が効かなくなって死ぬ人の方が多くなると言われています。なので必要な病気の時に使うようにしましょう。風邪と似た症状を出す病気で抗生物質が必要になるのは一部の扁桃炎、中耳炎、蓄膿(副鼻腔炎)、肺炎の時です。

解熱剤について

熱は自分の体が風邪ウィルスを働きにくくさせようとして出るものです。熱は自分の防御反応なのです。なので熱は高い方が重症という訳ではありません。解熱剤(熱さまし、熱をさげる薬)は熱を下げる作用の薬であって、風邪ウィルスをやつける作用はありません。なので熱があったら必ず熱さましを使う必要はありません。でも熱が高くてつらい時は我慢せずに熱さましの薬を使うようにしましょう。

自宅での療養について

基本的に効果が証明されている治療はありません。亜鉛やビタミンをとった方が良い、という報告もありますが、有効性はイマイチのようです。自宅で水分をしっかりとってゆっくり休むようにしましょう。食事は取れそうであればとっていただきたいのですが熱でぐったりして動けないのであればあまり無理をしないでください。1、2日食べなかったからと栄養失調になる訳ではないのでご本人が取れる範囲で構いませんので欲しがっている物をあげてください。

 

受診のタイミング

風邪かどうかは症状だけでなく医師でも確認のために診察をしています。そのためこうであれば必ず風邪、とは診察なしには言えません。なのでご不安だと思いますので無理をせず診察を受けるようにしてください。また、胸の痛みや息苦しい時やせきがひどい時、寒くてガタガタ震えが止まらない時、ご年配の方、赤ちゃん、喘息など肺の病気がある方などは自宅で様子を見ず早めに受診するようにしてください。これらの症状がある時は普通の方より風邪が悪化しやすいです。

 

予防について

風邪の予防法は基本的にマスク、手洗いしかありません。うがいについては科学的根拠は乏しいですが、院長も行っております。昨今の新型コロナウィルス感染症流行でマスクや手洗いはよく行われていると思います。手洗いは1回30秒ほどかけてしっかりとするようにしましょう。くしゃみや咳をするときにはマスクをしていても肘で覆って咳エチケットをするようにしましょう。

 

いかがでしたでしょうか。自然と良くなる、とあっても、本当に風邪なのか?いつまで続くのか?不安だと思います。

無理せずお気軽に当院で相談ください。

 

参考資料

厚生労働省 抗微生物薬適正使用の手引き 第2版

厚生労働省 咳エチケット

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