メニュー

ヘルペス

ヘルペスはHSV1(1型単純ヘルペス)というウィルスによる感染症です。人から人に感染しておこる場合が多いです。最初に感染した後にずっと体の奥に潜んでいます。ヘルペスは感染しても何も症状が起こらない人もいます。何かの拍子に体の皮膚や粘膜にブツブツを作って出てきます。医学的には口周りの場合は口唇ヘルペスと呼ばれます。ここでは口唇ヘルペス(以下ヘルペス)について説明していきます。

 

原因

ヘルペスの原因はHSV1の感染です。ヘルペスをもらう環境としては家族など距離が近い方からもらうことが最も多いです。ツバが飛ぶような距離であればどこでも感染することがあります。その他性的な接触でも起こります。口と性器、性器と正規の接触で感染します。人と接触するスポーツ、例えばレスリングなどでも感染します。他のスポーツでももちろん感染しますがレスリングは擦り傷ができてそこから感染することが多いとされます。また赤ちゃんも感染しやすいです。感染をもらうタイミングとしては出産する時にお母さんからもらったり、両親からキスをされて唾液で感染したりします。

 

症状

ヘルペスに感染して最も多いのは全く症状がないことです。症状がないヘルペス患者の方が全体の8割程度なのです。ヘルペスの症状が出るのは感染してから2〜12日ほどの潜伏期間を経てからです。症状としては痛みのあるブツブツが口周りにできます。そして人によっては首の周りのリンパがはれたり、熱やだるさ、頭痛が出ることもあります。唇以外にも口内炎ができたり、目や性器、重症な場合には脳に感染が起きる場合もあります。

子供の場合の症状は口内炎が初めて感染した時の症状として多いです。ヘルペスに感染してから熱、喉の痛み、口内炎ができます。ヘルペスは口の中や唇、舌などに数日で増えてきます。口内炎が痛みがあまりに強くて食べたり飲んだり全然できない場合は脱水になって入院して点滴することもあります。

 

感染性

ヘルペスは人から人への感染が簡単におこります。主に口から口や性器を介して唾液やヘルペスのブツブツを触って感染します。その他お箸やスプーンなど食器を共用で使用して唾液でうつることもあります。

 

治療薬

ヘルペスの薬には塗り薬と飲み薬があります。飲み薬はブツブツが出てから3日以内に治療を開始します。早く抗ウィルス薬を飲んだ方が早く治り、痛みも減り、熱がある場合には熱の期間も短くなります。塗り薬もありますが、飲み薬と塗り薬は国の保険の決まりで同時に処方することはできません。また、ヘルペスの塗り薬は市販で販売されています。少しのブツブツだけであれば塗り薬だけで問題ありません。しかしブツブツが大きくなってきて3日を越えてしまうと抗ウィルス薬の効果が期待できなくなるので悪化する前に早めに受診して飲み薬の治療を相談することもできます。

多くの方がヘルペスのブツブツをすぐに治したいと思います。ただ残念ながら1日などですぐ治す方法は現時点ではありません。ですが少しでも早く治したい場合には飲み薬での治療が有効ですので早めの受診をご検討ください。

 

自然治癒

ヘルペスは薬を使わなくても自然治癒することが多いです。治るまでの期間は大体1〜2週間、平均して12日ぐらいです。

 

再発

ヘルペスに感染すると、残念ながら完治はありません。完治しないといっても、ずっと唇にブツブツがあるわけではありません。体調が悪い時などにまた出てくる感じで普段は体の奥に潜んでいます。ヘルペスに感染した人の20〜40%が再発すると言われています。再発しやすいのはストレス、日光に浴びること、熱がある時などです。その他免疫が弱くなっている時にもなりやすくなります。また、最初にヘルペスができた場所に怪我をしてしまった場合もできることがあります。

 

感染予防

ヘルペスウィルスを予防するワクチンは現在ありません。なので現状ではウィルスをもらわないようにするためには日々の生活で注意するしかありません。ヘルペスにかかった方が周りにいる場合にはコップやタオル、リップクリームなど唾液がついている可能性があるものをシェアしないようにしましょう。ただ、ヘルペスは先程お伝えしたように感染しても症状が全くない方もいらっしゃいますので、完全に予防するのは難しいかもしれません。

 

何科に行けばいいのかわからない方もいらっしゃると思います。ヘルペスは一般的に皮膚科受診が多いと思います。当院でもよくヘルペスの方が来院されます。ヘルペスに感染したことがある方は早く飲み薬をもらった方が早く良くなることがわかっているのですぐに受診されることが多いです。早く治したい方、できるだけ綺麗に治したい方早めに当院で相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME