インフルエンザ
原因
感染経路
症状
インフルエンザは、潜伏期間を経て、熱、頭痛、筋肉痛、だるさなどの症状が突然出てきます。それに咳、喉の痛み、鼻水がそれに加わってきます。インフルエンザの特徴はこの症状の出方が急なことです。患者さんによっては症状が出た時間を正確に思い出されることもあります。熱は、37.5〜40度が多いですが、人によっては41度まで上昇することもあります。発熱は大人よりも子供に多いです。しかし、インフルエンザはこういった熱、喉の痛み、風邪症状がないこともあります。特にご年配の方の場合、食欲がない、だるい、めまいなどの症状だけのこともあり注意が必要です。人によっては嘔吐下痢などの胃腸症状があります。
下記の症状が合併症として起こる可能性があり注意が必要です。
・頭痛が強い時、意識がおかしい、異常行動(脳症)
→高所から転落など事故に繋がる行動(急に走り出す、徘徊)がないか注意深く観察ください。
・息切れや顔色が悪い時(肺炎)
・耳が痛い(中耳炎)、鼻づまりがひどい(副鼻腔炎)、半日以上おしっこが出ない(脱水)
潜伏期間と感染期間(うつる期間)
潜伏期間
他の人にうつす可能性のある期間
検査
当院でのインフルエンザの検査は鼻の検査になります。検査結果は15~20分ほどでわかります。しかしインフルエンザウィルス量がある程度増えないといけないため、症状が出てから24時間以内ではうまく検査に出ないことがあります。また、症状が出てから72時間すぎるとうまく検査で引っかからないこともあります。ただ、状況によっては検査をしなくても診察の所見でインフルエンザがほぼ間違いない状況になります。具体的にはインフルエンザの人と数日以内に接触があり、38℃以上の発熱と咳を認め、診察で疑う所見があれば検査は必要ないと思います。喉をAIで検知する機器が昨今クリニックによっては実施されていますが当院では精度の妥当性に疑問があり採用しておりません。
治療
インフルエンザの治療薬といえば、抗インフルエンザ薬です。症状が出てから48時間以内で効果を発揮します。そのため症状が出てから受診までは早めにするようにしましょう。治療効果としてはインフルエンザの症状の期間を半日〜3日短くすることができると言われています。特に、症状が出てから1日ほどの方、発症時に発熱が合った方の場合には効果が期待できます。逆に言うとインフルエンザの人でも全ての人が薬を飲んだらすぐ良くなるとはいえないという側面もあります。抗インフルエンザ薬が処方された場合には途中で症状が良くなっても薬を飲み切るようにしてください。副作用(はきけ、下痢、アレルギー、皮疹、肝機能障害、腎障害など)が起きた場合には薬は中止してください。
出席停止期間(隔離期間)と職場復帰の目安
小学生未満の方の隔離期間

重症化のリスク
インフルエンザの風邪と違うところは重症になることがあるところです。人によって肺炎、心筋炎、心筋梗塞、脳炎、髄膜炎、筋炎などを起こすことがあります。稀に死亡することもあります。死亡率は0.1%程度です。以下の方は重症化するリスクが高いです。
- 65歳以上の方
- 妊娠中または出産2週間以内の女性
- 長期間入院している、施設に入っている方
- 極度の肥満(BMI40以上)の方
- 慢性心臓病、慢性肺疾患、慢性腎臓病、免疫不全の方
- ステロイドなど免疫抑制剤を使っている方
これらの方はできるだけインフルエンザの予防接種も受けるようにしてください。特に妊婦の方はその自覚がなくインフルエンザワクチンが妊婦によくないという誤解がありますがぜひ予防接種を受けるようにしましょう。
感染予防対策
一番はインフルエンザワクチンです。確かにインフルエンザワクチンは効果が高い年と低い年があります。しかしインフルエンザ予防接種には感染予防に加えて、重症化を防ぐ役目もありますのでぜひ注射をするようにしましょう。当院では注射の不活化ワクチン1回4,200円(小児は足立区補助で1,200円、高齢者は足立区補助で無料)。弱毒生ワクチンのフルミストは8,800円(足立区補助で2,800円)です。
よくある質問
インフルエンザと風邪の違いは?
タミフルは異常行動が起こる怖い薬なの?
抗インフルエンザ薬での異常行動が以前は話題になりましたが、現在、関連性は明らかでないと報告があります。その場合、薬ではなくインフルエンザ脳症による症状の可能性がありますので、救急病院に受診してください。
インフルエンザにかかったら飲んではいけない薬はあるの?
インフルエンザにかかっている時に、お子さんはロキソプロフェン(ロキソニン)、アスピリン(バファリンなど)、メフェナム酸(ポンタールなど)、ジクロフェナク(ボルタレンなど)はまれに脳症を起こすことがあるので使用を控えてください。アセトアミノフェン(商品名:カロナール、アンヒバ坐薬)や熱さまシートは使用しても大丈夫です。大人では特に使用を避けた方がよい薬はありません。
お風呂は入っていいの?
お風呂は入ってもらって構いません。しかしいつもより疲れやすいのでお風呂も体力を使うのであまり無理をして入らなくていいと思います。また、お子さんなど感染している子と一緒に入るとご家族も感染のリスクが高まると思われます。
インフルエンザにかかってもインフルエンザワクチンは打った方がいいの?
References
- Influenza. Uyeki TM, Hui DS, Zambon M, Wentworth DE, Monto AS. Lancet (London, England). 2022;400(10353):693-706. doi:10.1016/S0140-6736(22)00982-5.
- Understanding the Symptoms of the Common Cold and Influenza. Eccles R. The Lancet. Infectious Diseases. 2005;5(11):718-25. doi:10.1016/S1473-3099(05)70270-X.
- The Common Cold. Heikkinen T, Järvinen A. Lancet (London, England). 2003;361(9351):51-9. doi:10.1016/S0140-6736(03)12162-9.
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