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小児の発熱

お子さんは熱を出すことが多く、クリニックでよく相談があります。

熱の原因が何なのかとても心配と思います。ここでは少しでも不安が解消されるようにお子さんの熱について解説します。

 

定義

普通のお子さんの正常な体温は37℃前後です。個人差が大きいのでここからずれてても問題はありません。また、体温は一日のうちに変化します。最も体温が低いのは早朝(午前2時から午前4時)です。最高体温は午後遅くに上がります。体温は着込みすぎた時や激しい運動によっても上がります。特に暑い時期には注意が必要です。そういった日は体から熱を発して体温を下げようとしています。外の気温の影響で上がった皮膚の体温は約20分ほどで元に戻ります。

体温は個人差があり、変動するため「発熱」と定義される一定の数値はあまりありません。一般的には38℃以上の熱を指します。なのでそれ以下の場合には微熱に当たります。

また、体温測定をする機械についてですが脇や鼓膜で測定する体温計は肛門で測定する体温計ほど正確ではないです。また、コロナ でよく使われるようになったおでこや手首で測る体温計は肛門の体温と大きく違うため、特に3ヶ月未満の赤ちゃんには使わないようにしましょう。

 

原因

熱の原因としては感染症、薬、熱中症、脳の重症な病気、がん、などがあります。原因だけ見ると怖くなりますが、ほとんどが風邪や胃腸炎による感染症です。その他の原因としては尿路感染症、気管支炎、中耳炎、インフルエンザ、溶連菌感染症、突発性発疹、麻疹(はしか)、手足口病、風疹、ヘルパンギーナ、水ぼうそう、川崎病、咽頭結膜熱(プール熱)、肺炎、髄膜炎などがあります。熱があり、元気に出会っても48時間以上発熱が続く時にはクリニックでご相談ください。

 

症状

症状は原因によって異なります。発熱以外によくある症状としては汗、悪寒、頭痛、筋肉痛、食欲低下、易怒性、脱水、だるさなどがあります。

 

重症度

熱が高いほうが重症というわけではありません。熱は身体に入ってきたウィルスなどの病原体をやっつけるために体が熱を出している、いわば防御反応なのです。高熱であるほど本人はぐったりするので辛いとは思いますが、熱の高さが高いほうが重症とは限らないのです。重症度は元々の熱の出た原因によりますが、一般的には意識が悪い、顔色が悪い、呼吸が荒いなどがあると重症の可能性が高くなります。

 

治療

治療は原因によって変わります。その他解熱剤(熱さまし、熱を下げる薬)を処方します。解熱剤は熱の苦痛を和らげるために使用します。効果は一次的で数時間程度です。解熱剤を使用するのは本人がつらそうな時だけで構いません。また、解熱剤を使っても熱が下がらなければ重症なのかというとそういうわけではありません。使用する解熱剤は飲み薬でも坐薬でも効果は変わりません。本人がつらそうな今でも使いやすいものを選ぶのが良いでしょう。

 

自宅でするべきこと

  • 子供が快適に過ごせるようにしましょう
  • 水分を多めに与えましょう。母乳の場合は授乳の回数を増やしましょう
  • 空腹感があれば食事を与えてください
  • 余分な毛布などは取り除き、シーツくらいにしてください
  • もし寒がる場合は毛布などをかけてあげてください

 

その他の質問

どんな時にクリニックに受診した方が良いですか?

発熱があって元気であればあわてなくても大丈夫です。しかし本人が眠れない、苦しそう、咳や鼻水がつらそう、熱が2日以上続いている、などあれば受診ください。また、赤ちゃんの場合生後3ヶ月未満で38度以上の発熱、ぐったりしている、けいれんが5分以上続く、呼吸が苦しそうで肩で息をしている場合には夜間でも救急病院に受診することが必要になります。

解熱剤は使った方が良いでしょうか?

体がウィルスや細菌と戦うために熱を出しているので、熱があっても食欲があれば無理に熱を下げる必要はありません。しかし高熱が続くと体力を消耗するので、食事や水分が取れない時は薬で一時的に熱を下げてあげると良いと思います。解熱剤を使用すると平均して1℃ほど体温は下がります。

熱のせいで脳への影響はありますか?

40℃以上の発熱は脳に影響するのでは、と心配されることがあります。感染症による発熱では脳に悪影響はありません。脳に影響を与えるのは42℃以上の熱だけです。体温がここまで上昇するのは非常に稀で、こうなるのは暑い時期に閉め切った車内に子供を放置した場合など気温が非常に高い場合だけです。

熱でけいれんしますか?

誰でも熱があるとけいれんを起こすのでしょうか?と心配される方もいらっしゃいます。熱性けいれんという病気は確かにあります。しかし熱でけいれんを起こすお子さんは全体の4%ほどです。またけいれんが起こったとしても5分以内におさまることがほとんどです。熱性けいれんをのリスクが高まるのは、家族歴、高熱、ウィルス感染、ある種の予防接種(4種混合、麻疹風疹ワクチン、おたふくワクチン)の場合です。

 

以上が簡単ですがお子さんの熱についてです。小さなお子さんの熱はよくあることです。慌てず家庭でもできることを知っておくと安心です。心配ないことが多いですが、高熱の場合や他の症状が見られる場合には一度かかりつけのクリニックで診察を受けるようになさってください。

 

参考資料

こどもの救急

Fever- Myths Versus Facts. Seattle Children's 

Caring for a child with a fever.

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