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ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビは医学用語では尋常性ざ瘡と言います。さまざまな要因が重なり合ってできる皮膚の炎症で、ブツブツで出たり、赤みになったり、うみが出たりします。できやすい場所は顔、首、胸や背中、腕で、年齢としては思春期以降で若い成人の方に見られることが多く思春期の35〜90%の方にニキビができると報告されています。ただ、小学生から中年まで幅広い年齢でできることがあります。ニキビはここ10年ほどで薬が進歩してきて海外にやっと追いつくことができました。ニキビについては思春期ですと学校生活で恥ずかしくなり活動量が下がることがわかっています。早めの治療でニキビあとを残さないようにしっかり治療していきましょう。

 

原因

ニキビができる場所は皮膚の毛穴や皮脂を出す穴の中です。毛穴の出口が詰まったり、体のホルモンが働きすぎて皮脂が出過ぎたり、体の皮膚の細菌が増えて炎症を起こすことでニキビができます。できやすさが人によって違うのは遺伝の要素と食生活などの要素があるといわれています。また、ニキビができやすくなるきっかけとして以下のものがあります。

食生活

牛乳:牛乳を毎日飲む方はニキビができやすいという報告があります。

血糖負荷が高い食事:血糖が急に上がりやすい食事がよくないとも報告されています。パンや白米、シリアル、ポテト、ケーキやクッキーなどスイーツ、ポテトチップなどです。

ストレス

ストレスがかかると皮脂の分泌が増えるというデータはないのですが、ストレスがかかるとニキビがひどくなるという論文はあります。特に男性が影響を受けやすいようです。

機会刺激

ニキビの元をかいてしまうとそれがきっかけで炎症が起こることがあります。

体重過多

体重が増えすぎるとニキビが増えるというデータがあります。食生活の影響もあるようですが適正な体重が望ましいようです。

 

診断

ニキビの診断は言ってしまうと「見た目」です。ニキビができやすい顔や首、胸、背中、腕などによくできる表面が綺麗な小さいブツブツ、赤くはれているなどで医師はニキビと判断します。ひどいニキビの場合にはわかりにくいこともあります。その他ニキビと間違えやすい病気として以下の病気があります。

毛嚢炎:毛穴の感染症です。ニキビ菌が原因のニキビと違い、毛嚢炎は別の細菌が原因で炎症が起こります。

酒さ(しゅさ):原因不明に顔の中心あたりに赤みが出てくる病気です。初期だと顔が赤いだけですが、ひどい場合だとニキビのように見えることがあります。

口囲皮膚炎:酒さ様皮膚炎とも呼ばれ、炎症を抑えるはずのステロイドを使うことで逆に顔に赤みができることがあります。

他にも感染以外に薬が原因でニキビができたり、ニキビと思ったら皮膚の良性腫瘍だったりすることもあります。たかがニキビと思わずに、他に原因がないか当院で相談ください。

 

治療

ニキビは今あるニキビの炎症を抑える治療と今後のニキビ予防のためのピーリング治療の大きく2つがあります。その他にも治療はありますが大きな効果が証明されているのはこの2つです。

赤ニキビの治療:

今ある赤いニキビを抑えるために抗生物質を主に使用します。抗生物質は塗り薬と飲み薬があります。ニキビが何回もできるとつい毎日抗生物質を使いたくなりますが、医師と相談した期間以上は無闇に使わないようにしましょう。使いすぎると細菌の方も勉強してきて抗生物質が効きにくい菌に育ってきます。そうすると効果のある抗生物質が効かない体質になってしまいます。

それに加えて毛穴の詰まりをとるためにピーリングの塗り薬を一緒に使っていきます。

今後のためのピーリング治療:

ニキビは毛穴の詰まりで起きることが多いので出口の詰まりをとるための薬を使います。dただ、ピーリングの薬はどうしても皮膚の毛穴の詰まり(角質)を取る作用のため使い始めにヒリヒリ感が出ます。使っていると1ヶ月でこういったヒリヒリ感は消えるので安心してもらって大丈夫です。ただ人によっては肌に合わなくて赤くかぶれることがあるので赤みが出たり、はれてくるようだったら医師に相談ください。保湿剤で薄めて使ったり、使う頻度を減らすなど相談しましょう。

その他:

漢方を用いたりビタミン剤を飲むこともあります。ただ上記の治療に比べると論文で効果が強く示されているわけではありません。また、塗り薬や飲み薬など上記の治療でも治りが悪い手強いニキビの場合には自費の治療になりますが女性の場合にはピルを飲む治療も選択肢としてあります。ピルについてはこちら。

 

自宅でのケアについて

洗顔は1日2回:洗顔の回数を増やしたらよりよくなるというデータはありませんが1日1回や1日4回の洗顔より2回の方が良いようです。使用する洗顔剤にスクラブが入っていても入っていなくても効果は変わりません。オイルクレンジングは使ってもらって構いません。

ニキビ用基礎化粧品:強い根拠はありませんが、刺激が少ないものやきちんとした検査が行われている基礎化粧品を用いてもらうと良いと思います。

食生活:すでに述べた牛乳や血糖負荷が高い食事をやめるとニキビが改善するかどうかは研究で証明されていません。よくあるチョコレートもニキビが悪くなると証明されている訳ではないので沢山とり過ぎるのでなければ普通に食べてもらって構いません。ただ野菜をしっかりとるなどバランスの良い食事を取るようにしましょう。

 

いかがでしょうか。たかがニキビと言っても顔にできますしとても気になると思います。早く治療すると痕は残りませんが、放っておくと痕が残る可能性が高いです。一度竹ノ塚駅東口から徒歩3分の当院で治療について相談してください。

 

参考資料

にきび Q&A 日本皮膚科学会

 

121-0813
東京都足立区竹の塚6-11-1 T・キューブ1階

東武伊勢崎線「竹ノ塚駅」東口3分

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